いのちの授業

いのちについて深く考える

いのちの授業

子どもの難病と医療環境について知り
いのちについて深く考える

生命にかかわる病気の治療を続ける子どもとご家族が利用する施設に赴き、
現状を知り、深く考える機会を持ちます。

子どもの医療現場を通じて命にふれる学びを得る体験

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陵光ゼミナールと横浜こどもホスピスの繋がり

横浜こどもホスピス「うみとそらのおうち(以下うみそら)を運営する認定NPO法人横浜こどもホスピスプロジェクトを2018年より支援し続けています。毎年夏に代表理事の田川尚登さんにお越しいただき、また「うみそら」開所後は施設に実際に赴き、子どもたちに「いのちの授業」をしていただいています。2022年より「きょうだい児支援」の企画参加・ボランティアスタッフとしての当日参加もおこなっています。

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代表理事の田川尚登さんと「うみそら」に、強く共感しています

悪性脳腫瘍で6歳の娘さんを亡くした田川尚登さん。自身の経験から、同じように病気と向き合う子どもたちや、その家族の痛みを少しでも和らげたいという想いで、家族が安心してゆったりと過ごせる施設「うみとそらのおうち」を開所しました。
田川さんは、遺族としての視点から、生命に関わる病気や状況(Life-threatening conditions: LTC)の中で治療や療養中心の生活を送る子どもたちとそのご家族が、今本当に必要としていることは何かを深く考え、その実現のために行動を続けています。
制度の枠を超え、子どもとご家族を真ん中に置き、彼らが心から望む時間や体験を形にしようとするその姿勢は、「子どもの想いを起点に、実現のために行動する」という私たちの考え方とも重なります。
子どもと家族にとって本当に大切なことは何か――その答えを見つけ、形にするために、田川さんと「うみそら」は今日も動き続けています。

つながりの記録

2018年 6月「いのちの授業」を代表 鈴木が受講
2018年 7月患者・家族滞在施設リラの家を訪問
2018年 8月15期生対象に「いのちの授業」を陵光ゼミナールで開催
2018年 9月横浜こどもホスピス正会員登録
2018年 9月ヨーロッパ視察に、代表 鈴木が同行 オランダの子どもホスピスを見学
2018年11月横浜こどもホスピス主催講演会モデレーター役
2019年 5月TOKYO YAMATHONボランティアスタッフ
2019年 8月16期生対象に「いのちの授業」を陵光ゼミナールで開催
2020年 8月17期生対象に「いのちの授業」を陵光ゼミナールで開催
2021年 7月18期生対象に「いのちの授業」を陵光ゼミナールで開催
2021年 11月横浜こどもホスピス「うみとそらのおうち」開所
2022年 7月19期生対象に「いのちの授業」を「うみとそらのおうち」で開催
2022年 10月「きょうだい児支援」イベントに企画・ボランティアスタッフとして参加
うみであそぼう!ワクワクデイキャンプ@逗子
2023年 3月「きょうだい児支援」イベントに企画・ボランティアスタッフとして参加
ちいさな春さがしハイキング@森戸海岸
2023年 8月20期生対象に「いのちの授業」を「うみとそらのおうち」で開催
同日金沢シーサイドFMラジオ『うみとそらのおうち』に代表の鈴木が出演
2023年 9月「きょうだい児支援」イベントに企画・ボランティアスタッフとして参加
ワクワクデイキャンプ@一色海岸
2024年 8月21期生対象に「いのちの授業」を「うみとそらのおうち」で開催
2025年 3月「きょうだい児支援」イベントに企画・ボランティアスタッフとして参加
ワクワクデイキャンプ@金沢八景

生命の危機を持って生まれてきた子どもが
「子どもらしく」育つとはどういうこと?

1,000人中999人の子どもが生まれてくる国

日本は、1,000人のうち999人の赤ちゃんが産まれてくることができる国です。これは、NICU(新生児集中治療室)が普及することで実現され、現在では、400g(ちょうど両手の手のひらに乗る大きさ)の赤ちゃんでさえ生まれることができるようになりました。NICUは、これまでであれば、この世に生を受けることができなかった命を救うことができるのです。

低出生体重児には障害や後遺症のリスクがある

けれども、その一方で、低出生体重児として生まれると、障害や後遺症のリスクが高まります。先天的な奇形から器具をつけなければ生きていけない子どもたちや、小児がんにかかる子どもたち、産まれた時から余命が決まっている子どもたちも増加しています。

「命の危険を伴う病気を持つ」
子どもを取り巻く環境

このような子どもたちを取り巻く環境は過酷です。小さい子どもにとっての幸せはお父さん・お母さんと一緒に過ごすことです。家族として子どもの幸せを優先すれば、病院で入院するのではなく、在宅で治療を受ける選択もあります。
けれども、在宅で治療を受ける際には、保護者の方々は24時間子どもについている必要があり、保護者の方々の負担は計り知れません。問題は患者である子どもたちだけにとどまらず、看病する親、患者の兄弟たち、さらに時間軸で考えれば、看病している時から、その死後まで、ケアが必要になります。

「こどもホスピス」が必要です!

このような問題を持つ病児と家族を包括的にサポートできる施設が「こどもホスピス」です。日本には、小児がんなど生命が脅かされた子ども達が約2 万⼈いますが、そのような子どもや家族を支援している在宅⽀援施設はほとんどありません。 「こどもホスピス」は病院ではなく、家(おうち)です。治療をあきらめるのではなく、楽しい時間を友として寄り添いながら創りだしていく場所です。生命の危機を持つ子どもたちが「子どもらしく」いられる場所。 また、その家族が、子どもと家族としていられる場所。その子どもの状況に応じた遊びや学びの支援をしていくことによって、患者としてではなく、子ども・家族として過ごす時間を提供する場所です。

認定NPO法人横浜こどもホスピスプロジェクトは、横浜にこどもホスピスを創ろうと地域主導で発足し、2021年秋「うみとそらのおうち」の開設を実現しました。

「いのち」について考えるプロジェクト参加者の感想

*「辛い時間を本人たちにとってどれだけ楽しく、当たり前の日々を過ごせるかが大事なんだ」と聞いた時に、本当に自分は幸せで恵まれた暮らしをしているから、この環境に感謝して、もっともっと毎日を大切に生きなくちゃいけないんだなと思いました。


*「家族でお風呂に入りたい」だとか、それらは私たちにとっていつでもできる簡単なものだけど、その子たちにとってはけっして簡単ではないから、いろんな望みを叶えてほしいと思った。


*病気の子どものことだけでなく、その親やきょうだいのことも考えていることに驚いた。


*海外のホスピスの動画を見て、病気の子どもも家族もスタッフもみんなが楽しく笑っているのが印象的だった。


*普通に生きていることのありがたさを感じました。


*私にはまだ何も出来ないけれど、こどもホスピスのことを知ることが出来たので、周りの人に知ってもらうことが出来る。


子どもたちは、田川さんの話を聞くことで、自分ごととして実感しました。参加した生徒の中には、人権作文や税金作文の題材として、「横浜こどもホスピスプロジェクト」を選ぶという形で、学びを深めていく子たちも多数います。